第124回 老化が進む食べ物にご注意!(後半)

健康セミナー

毎月開催している健康セミナー。第124回では 「老化が進む食べ物にご注意!」についてお話しました。このページでは、その後半の内容(老化を予防する方法)を簡単にまとめておきます。
前半の内容(老化の3大原因とは)はこちら→https://bisendo-blog.com/aging1/
詳しくは、YouTubeに投稿していますので、↓こちらをご覧ください!

第124回健康セミナー

2,老化の予防対策
①長寿遺伝子にスイッチを入れる
 老化のスピードには個人差がありますが、その原因には長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が関係しています。サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)が活性化すると、傷ついたDNAが修復されて、細胞が新しく生まれ変わります。すると常に細胞は状態のよいものばかりになり、結果、元気な体を維持できます。しかし長寿遺伝子の活動が鈍ると、傷ついた細胞が修復されず、老化現象を止めることができなくなるのです。老化のスピードを抑えるためには、長寿遺伝子を活性化させることが大切です。この遺伝子、誰でも持っているものですが、普段は眠っていて働きません。長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)は、空腹(カロリー制限)をきっかけにスイッチが入るのです。
 2009年のウィスコンシン大学の報告では、ヒトに近い霊長類のアカゲザルで実験をして結果、食事カロリーを30%制限したサルでは、好きなだけ食事を与えたサルに比べて、糖尿病、心血管疾患、がんなどの生活習慣病のほかに、脳の萎縮も減少することがわかりました。つまり、長寿遺伝子にスイッチを入れたサルと、そうでないサルの違いということです。

②酸化の予防法
 生きている以上は、酸素を必要とし、その一部が酸化します。少しでも酸化を防ぐためには抗酸化作用のある食べ物を摂取する必要があります。
抗酸化作用のある栄養素をとる
・ビタミンA:(トマト、ニンジン、ホウレンソウ、ブロッコリー、ピーマン、など緑黄色野菜)
・ビタミンC:(パプリカ、レモン、ゆずなど黄色っぽい野菜やフルーツ)
・ビタミンE:(アーモンド、ごま、くるみなどのナッツ類)ビタミンEは、 「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンです。血行促進、新陳代謝を活発にします。しかし、ナッツは脂質が多いので、1日25g程度(大さじ1杯くらい)を目安にしましょう。
・ポリフェノール:(プルーン、あずき、カカオ、赤ワインなど赤色の食品)
・オメガ3脂肪酸:(青魚、サバ、イワシ、サンマなどの青魚。亜麻仁油、えごま油、シソ油などの植物油)EPA、DHA、α-リノレン酸を多く含む不飽和脂肪酸です。不飽和ということは、飽和するために、体内の酸化物質をくっつける役目があるのです。
・紫外線をふせぐ(帽子・サングラス・日傘・日焼け止めなどで、過度な紫外線を浴びないように)
・ストレスをためない(ストレスを受けると一時的に血管が縮こまって血流が悪くなります、そして回復するときに活性酸素が発生します)
・運動は軽めに(激しい運動は、呼吸量が増えるため活性酸素が生まれやすくなります。オススメは、ウォーキングなどの軽めの運動。おしゃべりができる程度というのも目安になりますよ!)
・お酒はほどほどに(アルコールを分解するときに活性酸素が発生します。)
・タバコを控える(タバコを1本吸うと、1日あたりで発生する量の約10万倍もの活性酸素を体内に生み出してしまうんだとか!さらに、抗酸化物質であるビタミンを破壊する成分も含まれているので、吸い過ぎには注意が必要です)

③糖化(こげ)の予防
食べる順番に気をつける
 「いきなり白ご飯を食べる」「コロッケから食べる」といった血糖値を急上昇させる食事はよくありません。食べる順番に意識しましょう。最初に食物繊維の多い野菜を食べてから、たんぱく質のある肉や魚を食べます。そのあとで炭水化物のご飯という順番。栄養素を取り込む順番を少し変えていくだけでも、血糖値の上昇を抑えることができます。 また、よく嚙んでゆっくり食べることで、食べ過ぎの防止、消化の促進、活性酸素の発生を減らせるなどの効果があります。
GI値(グリセミック・インデックス)を考えるのも一つの指標になります。
GI値とは、炭水化物の吸収速度のことで、言い換えると血糖値の上がりやすさの指標です。
高GI食品はGI値70以上のもの
高GI食品(白米84、食パン91、アンパン95、白糖109、うどん80、チョコレート91)
低GI食品はGI値60以下のもの
低GI食品(玄米56、ライ麦パン58、そば59、アガベシュガー21、納豆33、ヨーグルト25)
低GI食品の摂取を心がけることで血糖値の上昇を抑えられるので糖化予防の対策として効果がとても高いです。
・糖化を促進する悪い糖をさける
 糖アルコール
人工甘味料
 人工甘味料とは、化学的に合成された甘味料で、砂糖の代替品として使用されるものです。人工甘味料には、糖アルコールと合成甘味料の2種類があります。どちらも虫歯菌が代謝できず酸を作れないため虫歯にならないのが特徴です。
甘味料で発音して最後にトール(トォール)とつくものは糖アルコールと覚えておくと覚えやすいです。キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール(還元麦芽糖)、エリスリトール、還元水飴 などがあります。
人工甘味料アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリン 
2011年頃から、米国などでダイエット清涼飲料水をとりすぎると糖尿病を発症するリスクが高まるという研究が発表されています
ダイエット清涼飲料水を週に1カップ飲む人は、飲まない人に比べて糖尿病発症の危険度が1・7倍も高いことが分かったのです。舌で甘みを感じると脳は血糖値の上昇を予測してインスリンを出す準備をするのですが、人工甘味料では甘みの信号は来るものの、血糖値が上がらないので脳が混乱し、食欲を刺激して食べ過ぎになる可能性もある。人工甘味料による年単位にわたる長期的な影響として、糖尿病、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患、また死亡の危険が高まることが報告されている。しかし、人工甘味料は糖尿病や心血管疾患の危険因子となる血糖値や血清脂質などへの直接の影響は認められていない。人工甘味料は、通常の糖に比べて10倍の速さでAGEを作ります。ダイエットのためにカロリーの低い飲料水を飲んだとしても、人工甘味料が添加されたものでは、かえって老化を早める可能性もあります。

まとめ

老化を予防するには、①食べ過ぎない ②食生活のバランス ③余分な添加物は避ける

基本的なことですが、継続は、なかなか難しいですね。そういう場合は、ビタミン剤・オメガ3系脂肪酸などサプリメントで服用するのも補助的に良いですよ!

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