足がつって痛い思いされた経験はだれにでもあると思います。その「こむら返り」は、ふくらはぎの筋肉がかたく痙攣し、痛い状態です。原因と対処法とおススメの漢方薬についてお話します。
こむら返りの原因
血管の中をながれる血液中のミネラルは、血管の外にも出ていき、体の必要な部分に取り込まれていきます。その際に、カリウムとナトリウムのイオンのバランスが崩れると、うまく移動できずに、筋肉が痙攣をおこしてしまいます。
こむら返りが起きる条件
こむら返りが起きる条件として、血流の悪化・水分不足・冷え・筋肉の疲労があります。
この条件が、いくつかそろった時に、こむら返りが起きるのです。妊婦さんにもこむら返りが起こりやすいですが、これは寝ている間に、お腹の中の赤ちゃんの重みで周りの血管が圧迫されて、下半身の血流が悪くなることで起こります。
・妊娠中
・高齢者
・運動した日
・水分補給がうまくできなかった日
・冷えた日
は、こむら返りが起きやすい日ということになります。
こむら返りの予防
妊娠中→同じ姿勢で長時間過ごさない
高齢者→血流が悪い場合は改善する漢方薬を服用する
運動した日→疲労した部分をよくモミほぐす
水分不足→体重×30mLを目安に水分摂取量を調整する
冷え→冷えによる血流悪化が原因なので改善する漢方薬を服用する
こむら返りを食事で改善
ビタミンBの不足は、こむら返りは起こしやすくなります。ビタミンBが多い食品は、豚肉・胚芽米・青魚・ごまです。特に、新芽のもの(たけのこ・わらび・つくし・ぜんまい)は、ビタミンBの消費が激しいので、新芽の食品の食べすぎは注意しましょう。ビタミンBは、水溶性のビタミンなので、総菜類やカット野菜ばかりを食べていると、ビタミンBはもちろんですが、様々な種類のミネラル不足になるので、ほどほどに!!現代型栄養失調は、まさにこれです!!
ふくらはぎは第二の心臓
ふくらはぎは第二の心臓といわれ、下半身の血液を心臓へ戻すポンプのような働きをしています。こむら返りが起きやすい方は、特にふくらはぎを冷やさないように、疲れたら温かいお風呂に浸かって、しっかりとほぐすように心がけましょう。
予防と治療に効く漢方薬は?
こむら返りには、「芍薬甘草湯」を使います。運動する日には、その前に、1袋のんでおくことで、運動中のこむら返りを予防できます。運動後には、もう1袋飲んでおくことで、夜間のこむら返りを予防できます。このように、事前に飲むことで、予防もできますが、実際にこむら返りが起こってしまったときも、同じ「芍薬甘草湯」で大丈夫ですが、しょっちゅうこむら返りになる方は、「冠心逐お丹」を併用することで、血流改善もすると良いですね!